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ベンガルの大河をロケットスチーマーで。 
2012.10.06 Sat 12:01
P7125963.jpg
ショドルガットの一番奥に停泊していたロケットスチーマー。
外輪の前に佇む地元の人たち。


バングラデシュでやってみたいことの輝く第一位は「ロケットスチーマー」に乗船することだ。
第二位はチッタゴンの「船舶解体場」に行くことだったが、大雨の影響で南部はやや危険を孕んでいるため今回は断念することにした。

しかし、今回、僕はその第一位に輝いた「ロケットスチーマー」に乗ることができたのだ。
セントラル・ダッカのビーマン航空の向かいにあるBIWTCオフィスに昼前に向かう。
実は昨日の夕方に訪れたのだが、翌日の午前中に来るように言われていたのだ。
予約オフィスで翌日のチケットを買いたい旨を伝えると、翌日は便がないと言う。
では明後日はどうか、と尋ねると1週間先まで完売という。
ところが、今日なら奇跡的に1等客室が空いているという。
出航は18時半。
場所はオールド・ダッカのショドルガット。
しかし、このあと、15時にAgargaon RD.のイミグレ・オフィスに「Change of Road Permit」を受取りに行かなければならない。
しかも、昨夜出会ってビールをご馳走になったホテルの宿泊客と今晩もウィスキーを飲む約束をしてしまっていたのだ。
昨夜は、バングラデシュのビールを5本もご馳走してもらったのに簡単に約束を破るわけにはいかない。
けれど、念願の「ロケットスチーマー」にまさに今日乗れるのだ。
一週間も先延ばしにすることは旅程上も問題がある。
船もクルナの近くにあるバゲルハットまで行くらしい。
さらに、オフィスのオジさんは泊まっている宿に連絡してチェックアウトの手続までしてくれるという。
そこで、今回はこのオジさんのご好意に甘えることにした。


P7121652.jpg
モティジールにある「BIWTC」のオフィス。
ここの2階でチケットを購入する。


P7125956.jpg
ショドルガットで水浴びをする地元の子どもたち。
笑いかけるとみんな手を振ってくれた。


急いで宿に帰り、チェックアウトの手続をしてAgargaon RD.のイミグレ・オフィスに向かう。
書類を受け取り、外に出ると雷を伴った大雨が降っていた。
交差点の手前で客を降ろしたバスに飛び乗るようにして乗り込む。
これがダッカのバスにうまく乗る方法なのだ。
満員のバスは停まってくれないから、交差点の手前で客を降ろしたところを狙い撃ちするしかない。
宿で荷物を受け取ったあと、仲良くなった宿泊客に置き手紙を書いてから、トム・ハンクス似の優しい警備員と別れの挨拶をしてショドルガットへと向かう。
バスが来れば乗ろうと思いつつ、獰猛なダッカの市バスに躊躇い乗りそびれてしまったせいでオールド・ダッカまで来てしまった。
雨も降っているし荷物は重いしで精神状態はあまり良くなかったのが、そこへバングラデシュ人特有の好奇心剥き出しの態度で大勢の人がやって来る。
そのどの発言もみんな同じ同じでそれにいちいち答えるのにもだんだんイライラが増してくる。
頼むから放っといてくれ!
と思いながら歩いていると、いつの間にかショドルガットの近くまで歩いてきていたのだった。
途中の雑貨屋で「ドイ」というヨーグルトを食べ、ラストスパートをかけていると少年が話しかけてきて「付いて来い」というようなジェスチャーをする。
リキシャーが横を通るときはぶつからないように誘導してくれたり、水たまりに気をつけるよう促してくれたりする。
ショドルガットに着いてからも彼は我々をロケットスチーマーまで案内してくれる。
彼がいたからここまで安心して歩くことができたのだ。
船の横でずっとニコニコしている彼になにかお礼をしたいと思い、20Tkを差し出すと、「いらない」と差し出した僕の手を振り払う。
じゃあ、せめてチョコレートでもと思い、渡すと今度は笑顔で受け取ってくれた。
きっと彼は好意でここまで案内してくれたのだろう。
にもかかわらず、お金を渡そうとした自分たちの行為が恥ずかしい。


P7121662.jpg
こんな感じで停泊していた。
オンボロな雰囲気が素敵だった。


P7125969.jpg
西日の眩しいショドルガット。
たくさんの船がこの後出航するのだろう。


P7121657.jpg
ショドルガットでは対岸とを結ぶ小舟がたくさん行き交っていた。

目の前には、雑誌「旅行人」で見たとおりのボロい茶色い船が停泊していた。
見ると横っちょに外輪と思われるものがくっついている。
船に乗ると早速、階上に案内される。
どうやら1等客室は船の上の部分にあるらしい。
移動する際に床に寝っ転がっている多くの客の姿が見えたのだが、あれがどうやら3等なのだろう。
通されたのは縦長の綺麗なダイニングでそこを囲むように客室がしつらえてあるようだ。
なんとエアコンが効いている。
狭いが清潔に保たれている客室にはベッドが2つに洗面台と、動かないTVがあるだけだ。
窓からは船外を望むことができる。
船首デッキは貸し切りでトイレ・シャワーも1等客専用のものだ。
これで興奮しないわけがない。
船首のデッキからショドルガットの光景を眺めると大勢の人や荷物が動いている。
渡し舟も出ているらしく小さな船が行き交っている。
ロケットスチーマーが動き出すと通り過ぎるまで待っているのか渡し船が船の胴体のすぐ横で波に揺れながら待機している。
岸では多くの地元民が手を振ってくれる。
橋の上にも見物人らしきひとがたむろしている。
日が落ち、靄がかかってきた川の上には神秘的な光景が浮かんでいた。


P7125973.jpg
1等のダイニング。
ここで食事を摂ることができる。


P7125975.jpg
1等船室。
テレビは使えないが、エアコン付きなのが嬉しい。
窓から川の風景もうかがえる。


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ロケットスチーマーが動き出すと、小さな船は僕らが通過するのをじっと待っていた。

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夕涼みにでも来たのか、船に向かって手を振ってくれた。

P7126003.jpg
船首のデッキ部分は1等客室専用スペース。
風が気持よかった。


P7121698.jpg
当然、敬虔なムスリムたちは船の上でもお祈りを捧げます。

P7126007.jpg
船舶を造っているのか、解体しているのか…
無数の船に作業中の火花が飛び散っていた。


ネパールに着いて以来、物に溢れ、なに不自由ない生活をしていたせいか、旅をしていても最近はめっきり「刺激」がなくなっていた。
街を歩いても以前のように感動したり驚いたりすることがなくなっていたのだ。
なにを見てもどこを訪れても「これはあの時見た風景に似ている」と思うだけで少しも心が動かないのだ。
決してネパールという国に魅力がないのではない。
もしかしたら、チベットの風景が強く心に残り過ぎているだけなのかもしれない。
日本に帰ったら自分にできることを自分の体を動かしてやりたいと強く思っているせいで日本への気持ちが増しているのかもしれない。
「そろそろ潮時なのかもしれない」
ネパールで過ごしている間ずっと考えていた。

だから、バングラデシュに賭けていた。
もう一度、以前のようにいろいろなものに刺激を受けたかった。
そして今、ダッカの喧噪に呻き、人の好意に胸を打たれ、ロケットスチーマーに興奮している。
もう少し旅を続けたいと心から思える時間だった。


P7131715.jpg
早朝、船窓から見えた景色は神秘的だった。

P7131729.jpg
時折見える集落。

P7136018.jpg
突然襲ってきた豪雨にも負けず船を漕ぎ続けていた。

P7136061.jpg
色鮮やかな帆を付けた船。
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テーマ:海外旅行記 - ジャンル:旅行

category:バングラデシュ
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